歯周病と糖尿病の関係性

歯周病とは

歯周病とは、漢字の通り「歯の周りの組織(ハグキや歯槽骨)」で起こる病気のことです。

歯とハグキの間に細菌が住み着くことで歯周病が起こります。
発症や悪化要因は喫煙やストレス、遺伝子、不規則な生活習慣など様々です。

図1

歯周病は糖尿病の合併症

図2歯周病が、糖尿病の合併症の一つであることは知っていますか?

血糖値が高い状態が長く続くと、歯周組織の血管が弱くなり、歯周病になりやすくなります。
歯周病が進行すると、歯を支えている骨が徐々に溶けてやがて歯が抜けてしまいます。
歯を失うと、食物繊維が豊富な野菜や穀物が食べにくくなってしまい、食事のバランスが乱れやすくなります。
食事のバランスが悪くなることで、血糖値にも影響し、糖尿病が悪化することにつながります。

このように、糖尿病と歯周病はお互い影響しあう病気なので、歯周病の方は糖尿病を悪化させないために、糖尿病の方は歯周病にならないためにお口のケアをすることが重要です。

 

歯周病から糖尿病への影響

歯周病により、ハグキの中で作り出される炎症性物質は、血液を介して血糖をコントロールするホルモンであるインスリンの働きを妨げるため、糖尿病を悪化させる可能性があります。
特に2型糖尿病の方に関しては、歯周病の歯周治療を行うことで、インスリン抵抗性が改善することなどが報告されていますので、糖尿病の血清コントロールに歯周治療が重要であることが、認識されてきています。

糖尿病から歯周病への影響

糖尿病で高血糖状態が続くことで、体の中の防御反応が低下し、感染症にかかりやすくなるといわれています。
細菌感染が原因の歯周病についても同様で、糖尿病の人は健康な人に比べて歯周病にかかるリスクが高くなります。
また、高血糖状態で歯茎の血管が傷んでしまうことで、歯周病が進行しやすくなります。

 

糖尿病とは

糖尿病とは、食べたものから分解された糖分が、体内に吸収されにくくなり、血液中に糖分が溜まってしまう状態(高血糖)が続く病気です。このような高血糖状態が続くと、心臓病、腎臓病、脳卒中、失明などの合併症を引き起こしてしまいます。実は、歯周病が糖尿病と深く関連する病気であるということがわかり、歯周病は「糖尿病の合併症」と言われるようになりました。
また、合併症を引き起こすと生活の質(QOL)が衰え、大変つらい生活を過ごす結果にもつながりかねませんので、診断結果や症状のサインを見逃さないようにしてください。

提携医療機関

外観2糖尿病内科/内科/皮膚科
高松紺屋町クリニック(高松市紺屋町5-3)

糖尿病や肥満に関する専門医が、糖尿病を中心とした脂質異常症・肥満症・高血圧症・高尿酸血症などの生活習慣病の診療を行っています。
糖尿病を代表とする生活習慣病に関しては、動脈硬化症(心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、下肢閉塞生動脈硬化症)を含めた合併症(神経症・腎症・網膜症)の発症予防、進展阻止および治療を目的としています。
個々の患者さんに則したオーダーメイド医療を提供しています。

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